新卒から20年間、IT・インターネット業界の複数の企業で多様なキャリアを積んできました。ここ数年は、新型コロナウイルス禍で日常が一変し、あらゆる業界でデジタル・ガバメントやDX(デジタルトランスフォーメーション)の対応が、重要課題から死活問題に転換したと感じています。デジタル人財需要の高まりが加速する中で、次のキャリアとして異業種にも目を向けるようになりました。前職では、デジタル事業に従事する傍ら、特例子会社の代表として、自閉症やADHD*といった発達障害を抱える方の雇用と戦力化に努めていました。その経験から 「認知症や発達障害のような『目に見えづらい精神神経疾患』に関わる社会貢献性の高い事業に携わりたい」と思い、エーザイを志望しました。特に、hhc理念に代表される、患者さまとそのご家族、生活者さまを主役とする考え方に強く共感しました。
*ADHD … ADHD(注意欠如・多動症)は、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつ
デジタル技術は手段であり、目的ではありません。適切に活用できなければ、無用の長物です。そうならないためにも、hhc理念に基づくあらゆる事業活動に対し、デジタル技術の介入余地を見出し、「効率」と「競争力」を飛躍させていきます。 私は現在、疾患啓発サイトや医療施設検索サイトの責任者として、患者さまとそのご家族、生活者の方々が認知症に関する情報アクセスするためのデジタル環境構築を推進しています。まだ「認知症」を自分事として捉えている人は多くありませんが、認知症がより身近なテーマと感じてもらえるように活動の幅を広げ、今後は前例のないデジタル技術の活用や異業種とのコラボレーション啓発にもチャレンジしていきます。
製薬会社のビジネスモデルは、インターネットの世界では当たり前とされている「広告」や「ユーザーへの直接課金」ではありません。ページビューや訪問ユーザー数を重視するメディア運営とは、一線を画します。それ故に、これまで私が培ってきた経験だけでは十分な貢献ができません。しかし、エーザイには創薬研究やMRなど製薬会社特有の職種から、UXデザイナーやITエンジニアまで、多種多様なバックグラウンドを持つ仲間が身近にいて、eラーニングも充実しています。新しい専門性を吸収しながら、デジタル技術と事業貢献の結び付きを思考する日々は、とてもエキサイティングです。
当社がデジタルサービスを開発するための環境やプロセスに、整備が必要な部分はまだまだありますが、それは自身で開拓していくことができます。入社前後で大きなギャップはなく、働きやすさも感じています。実際の業務では想定と異なる部分もありましたが、環境変化の激しい時代、それはどの会社でも起こりうることだと思っています。この数年でエーザイのキャリア入社は急増していますが、全体から見るとまだ少数です。これからは過去の成功体験から脱却し、思考のタコツボ化を防ぐためにも、外部からの刺激が必要不可欠。エーザイには、経験豊富なキャリア入社者の声に傾聴し、その能力を活かそうとする風土があります。自走力とアウトプット力のある人にとっては、能力が発揮しやすい環境だと思います。hhc理念のもと、一緒に新たな価値を生み出していきましょう!