免疫領域専任のMRとして、ドクターや薬剤師に向けて関節リウマチに適応のある製品の情報提供活動を行っています。
関節リウマチの患者様は、手指を中心とした全身の関節の変形や痛みに苦しんでいらっしゃいます。イムノロジー事業本部は、そうした関節リウマチに関する憂慮の解消をミッションに活動してきました。関節リウマチを対象とした薬を販売し、患者様のもとへお届けしています。
私が担当しているのは、大学病院を含む兵庫県と大阪府の施設です。兵庫県と大阪府を数名のイムノロジー担当のMRで分担する一方、アライアンス先や、エーザイ社内の別領域の担当者とも連携しながら業務を進めています。
また、不眠症治療薬やてんかんの薬剤などをメインに担当している地域連携統括部と共通の施設を担当しているケースも多いため、同行して免疫領域のドクターと面談を行うことも。それぞれが持っている専門知識を活かし、連携しながら面談することで、さまざまな角度からドクターに治療を提案できるメリットがあります。
日々の活動は、面談やWeb説明会を通じたドクターへの情報提供活動が中心ですが、担当エリアの専門医やかかりつけ医を対象とした講演会およびWebセミナーの企画運営も担っています。これは知見が豊富なドクターに登壇を依頼しお話いただくもので、関節リウマチの診断や治療の向上が目的です。
2007年の入社以来、私はMR一筋で仕事をしてきました。もともと別の組織に所属していましたが、より専門的な組織で活動したいと希望を伝え続けていたところ、2021年7月に現在の免疫領域を扱う部署に異動となりいまに至っています。
2023年11月には、アメリカのサンディエゴで開かれた海外の学会に参加するチャンスをいただき、新たな学びを得ることができました。情報提供を行う立場である以上、私自身も常に最新情報のインプットを意識しています。
大学時代は食物栄養学科で食品について学んでいました。製薬業界に興味を持ったのは、食品と薬剤に、「人間が目的を持って摂取する、人が生きる上で重要なもの」という共通項があると感じていたからです。
製薬業界の中でもエーザイに入社を決めたのは、hhc理念に共感したからでした。当時の想いは入社17年目のいまも変わっていません。エーザイでは、患者様や生活者の皆様と時間を過ごし、食事や作業などを共に体験することを重視する考えから、年に数回、共同化研修を行ってきました。私自身も共同化研修への参加を通じて、患者様の困りごとやニーズを理解し、患者様目線で活動することができています。
共同化研修の中では、関節リウマチの患者様とお話しする機会もありました。その方は以前、カーテンを手で開けることもできないほどの痛みを抱えていたそうです。しかし、エーザイの薬剤を服用したことで症状が改善し、「自分らしい生活を取り戻すことができた」と話してくださいました。
患者様の抱える悩みや苦しみは千差万別です。この一件以来、一人ひとりの患者様についてドクターにできるだけ詳しく尋ね、最良の選択肢の提案につなげることを心がけるようになりました。
念入りにヒアリングを行って薬剤を提案した結果、「関節の痛みや腫れで歩くことすらままならなかった患者様が、病院の前の300メートル以上もある橋を歩いて渡って来院した」という話をドクターから教えてもらったこともあります。患者様がとても喜んでいたと聞いたときは、症状の改善への確かな貢献を実感することができました。
共同化研修を受ける中で、適切な治療と出会えず苦しんでいる患者様がたくさんいらっしゃる実情を知ることもできました。また、患者様が適切な治療へとスムーズに辿り着く流れを、地域医療の枠組みの中でつくる重要性を感じ、基幹病院の専門医と開業医のドクターをつなぐ「連携の会」を担当エリアで企画しています。
これを機に診療連携の際に必要なフォーマットが作成され、基幹病院と開業医のドクターとのコミュニケーションが円滑になり、より早い段階で治療薬を患者様にお届けできる体制が整いました。こうして自分自身の活動が患者様の早期治療や治癒につながったときは、大きなやりがいを感じます。
二児の母として、子育てと仕事の両立にも励んできました。二度の産休と育休を取得していますが、ライフステージが変わっても仕事を辞めようと考えたことはありません。まずはチャレンジしてみてから考える姿勢を大切にしてきたからですが、ここまで働き続けてこられたのは、エーザイの働きやすさと、支え合う風土があったからこそだと思っています。
たとえばエーザイには、転勤を回避して希望する土地で勤務できる制度があります。私はこの制度を活用して実家の近くで勤務しています。困ったときは母がすぐに駆けつけてくれるため、とても助かっています。
ほかにも、妊娠中のつわり休暇、子どもが体調を崩した際の看護休暇など、さまざまな制度が整っています。在宅勤務が認められているため、朝は自宅で仕事をした後、午後から得意先を訪問しそのまま帰宅するといったスケジューリングも可能です。自由度が高く、効率的に働くことができています。
時折、自宅にいる子どものかたわらで仕事をすることも。子どもは幼いころから母親が家で仕事をしている状況に慣れていることもあって協力してくれています。
一方、エーザイには社員同士が進んでフォローし合う風土があり、周囲のサポートにも助けられてきました。子どもの急な発熱などで代役を頼まなければならないときは、部内の社員が力を貸してくれます。
そうした緊急時の連携を可能にするためにも、資料を共有ボックスに格納するなど普段から互いの仕事の状況を共有したり、密にコミュニケーションしたりすることを心がけてきました。同僚や上司、夫や母、保育園や学校を含む地域のサポートなど、さまざまな方々の支えのおかげで、育児と仕事の両立ができていると感じます。
育児と仕事の両立ができない悩みや、今後のキャリアやライフプランについての不安を抱えている女性社員はきっと多いはずです。そんな方にとってお手本となるような存在になりたいですし、そばで寄り添える人でもありたいと願っています。
また、今年度からイムノロジー事業本部の女性活躍推進プロジェクトのリーダーとして、女性社員がキャリアを考える上でのサポート活動も始めています。今後はさらにステップアップして経営職にもチャレンジするなど、会社や社員によりいっそう貢献できる存在を目指したいと思っています。
MRの情報提供活動は、コロナ禍を機に大きく変化しました。Web面談の機会が多くなり、データの活用が進んで情報の蓄積や活用がしやすくなったと感じています。たとえば、ドクターとの面談頻度をすぐに調べられるため、「この先生との面談が最近足りていない」と判断してすぐ行動を起こすことも可能です。
また、講演会やセミナーをWebで実施する機会が増えたことで、それぞれのドクターがどの領域のWebセミナーを視聴されているかも容易に確認できるようになり、興味に応じた情報提供ができるようになりました。近年は医療機関での働き方改革が進んでいますが、Webやデータを活用することで、忙しいドクターのニーズに合わせた効率的な情報提供の土台が整ってきていると感じます。
このように効率性を追求し個人のパフォーマンスを最大化しながらも、同じ目標に向かって社員が協力し合うカルチャーがあるところに、エーザイの魅力を感じています。たとえば、前述した基幹病院と開業医のドクターをつなぐ「連携の会」は、私一人で実現できたわけではありません。基幹病院の担当だった私の提案に、周辺の病院を担当していた地域連携統括部の社員が賛同してくれて、ディスカッションを重ねるなどお互い切磋琢磨したからこそできた結果です。
また、私がこれまで一緒に働いてきた社員は、上司・部下や先輩・後輩にかかわらず、互いに良いところを称え合い、足りないところを受け入れ補い合おうとする気質を持っていました。周囲と協力しながら一緒に楽しく仕事ができる環境があることが、私にとって働く上での大きなモチベーションとなっています。
エーザイはhhc理念のもと、患者様やそのご家族の想いに寄り添って活動することを通じて社会貢献をめざしてきました。やりがいを感じながら仕事に取り組むことができる環境です。「誰かの役に立ちたい」と思う方や、「仕事を通じて社会に貢献したい」という強い気持ちを持つ方に最適な職場だと思います。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです